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主にコードギアスのキャラを用いてイロイロします。登場人物の性格を大いに改変しておりますので、原作の世界観を壊したくない方はご遠慮願います。
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「今この空間は俺の情報制御下にある

 出ることも入ることも出来ない

 俺は入れたり出したり出来るけどね」 ヴィーン


「まあまあ、それは怖いですわ」

 

ユフィは全然動じない。

ナナリーが母さんの所にじゃれつきに行き、俺とユフィの二人きりになったところで

部屋の鍵を閉め、ユフィに紳士の洗礼を与えているのだが

まったく動じない。

洗礼を与えた侍女達は皆様々な反応を見せてくれていたというのに

手に持った性バーは今までにないほどより紳士的(生々しい)なものを選んだというのに

セリフもうまいこと言ってると思ってるんだが・・・

ユフィは俺と二人きりでいることを心から楽しんでいるようだ。

一つ一つの行動が自分に対してだけ向けられていることが嬉しくてたまらないようだ

実に紳士的な行動であったとしてもだ ←最低


白とピンクを基調としたフリフリのドレス

年相応の童顔と言える顔立ちでありながら女の色気を内に秘め、

くりくりした大きな瞳に好奇心の色をにじませ

その小さな口元は喜びの曲線を描いている

ピンクの髪は俺がベッドに押し倒しているからか放射線状に広がり

男をイケナイ気持ちにさせる


瞳が、まつげが、鼻が、唇が、あごが、髪が、

俺の網膜に貼りついて、

ああ、綺麗だな、と、

歯の裏でつぶやいた。

もはや俺に洗礼を続ける気は無くなっていた。










この頃の俺は 

「『紳士』とはなにか?」

ということにとりつかれていた

別の形でとある紳士に洗礼を受けて以来、

紳士的振る舞いの研究に余念がなかった。

彼曰く、

「紳士とは教わってそうなるものではなく、見よう見まねで体現できるものでもない。

 紳士とは“紳士”に至りて紳士になるんだよ」

意識、無意識を問わず、紳士的行動を積み重ねていけば自ずと紳士に至れるとのことだ。


初めて言動を含む彼の生き様の‘核’知ったとき、頭ではなく、心が開放された。

頭でっかちのお坊ちゃんが、一皮むけて別の‘何か’になろうとする奇跡が与えられた。

世間的に言えばひどい状況だったんだろうけど、それまでナナリーや母さん、ユフィ達との

交流以外にあまり価値を見出せず、何もかもを斜に構えて見下していた自分にとっては

衝撃的だった。

そのとき初めて周りのもの全てに色が付いたのだ。

あらゆる事象を頭で理解するのではなく、心が受け入れるという革命が起きた。

ブリタニアで革命が起こったとしても大して驚きはしなかったろう。

幼いながらも頭の良かった俺は自分を取り巻く状況をよく理解していた、頭では。

自分の周りだけではなく、家のことや、帝国の抱える様々な懸念についてもある程度は

察しがついていた。

知れば知るほど俺が俺、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアとして生きていくことの困難さを感じ、

またモチべーションとなるものも見出せずにいた。

ゆえに、自分に優しい、身内だけが登場人物の、ちっぽけな世界を守っていくことだけが

自を支える軸となっていた。

それではいけないと頭では理解しつつも、ナナリーやユフィ、たまに来るコーネリア姉さま

の相手をすることが楽しくて、日常に埋もれる日々だった。

だが、一人になるとモヤモヤ黒々としたものが浮かび上がってきては

ひどく俺を苦しめた。

そんな中での革命である。自己変革。奇跡。

もう百万のキセキとか目じゃない


変わるということは尊いものである

俺はよくそれを身をもって理解している。

システムや制度に組み込まれていると自覚している、律儀な人間ほど変わることは難しい。

ここで俺の言う

「変わる」

というのは、小さなことからこつこつと、というレベルのことを言っているのではない。


180度、今まで知らない、考えもしない、想像もしない、新たな自分を見出す

という位のレベルの話だ。


神でもない人間にゼロから有を生み出すのは不可能だ。

何かを生み出すということは、必ず背景を背負っているものだ。

だからと言って背景があっても何らかを生み出すことことは、困難であることには違いない。





彼と出会い、俺が“変われた”ことは本当に幸運なことであった。

彼は紳士としては “堕” ちてしまったが、

それでも彼に敬意を表する事に今でも何のためらいもない。




初期紳士の頃の振る舞いは、今の紳士たる俺からすれば

眉をひそめるようなことばかりだった。

並々ならぬ好意を向ける相手に行う

紳士的振る舞いとして、俺がユフィに対して行った洗礼は的外れのものだ。

紳士は臨機応変でなければならない。

そして何より大切なのが、


「自分が楽しまなければならない」


ということだ。

あの頃は、とにかく何かしないとという思いにとりつかれ、疎かになっていた。


でも、ま、最終的には

「ルルーシュに抱き締めて貰っていると、とても落ち着きます」

といって俺の背中に手を回し、幼いから大した筋肉もついていない胸板に頬を擦り付

け、ユフィは幸せそうに微笑んでいたから、

その点は実に紳士的だったと言える。






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・






キーンコーンカーンコーン

キーンコーンカーンコーン



どうやらテストが終わったようだ。

結構長いこと過去に浸っていたらしい。

沸き起こるのは


過去の自分を愛おしく思う


ってことだ。



そんな風にいれる今の自分は実に紳士的だ。


自身にご満悦な気分になりながら、名前の欄に

「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」

と書いた答案用紙を提出し、教室を後にした。 




後になってその過ちに大いに動揺したのは秘密だ。








ひとまず

おわり



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